最近いただくUVコーティングのご依頼の中で、つや消しタイプ~セミグロスでのご依頼が急増しています。
私たちはその、つや消し~セミグロスのUVコーティングを得意としている職人チームなのですが
「つや消しUVのできる施工業者を探していてやっと見つけた」
と、よく言われます。
UVコーティングには興味があるけど、生活空間がピカピカしてしまうことに抵抗があったり、木材の自然な感じをそのままに、マットな見た目のコーティングを求めている人が多いということなのでしょう。
そこで、なぜ数あるUV業者の中でも、つや消し~セミグロスタイプを扱う業者より、グロスオンリーの業者が多いのか。
その理由について書いてみたいと思います。
グロスとつや消し
基本的な話で、グロスタイプとつや消しタイプの違いの確認ですが
- グロス:コンビニやホテルの床のようにピカピカのテッカテカなタイプ
- つや消し:文字通り「つや」を消してマットな仕上がり
です。
見た目だけ違って、強度等のUVコーティングのメリットはまったく同じ。
これの一体なにが違うのかというと、実はUV樹脂自体は基本的には同じというか、実はグロスタイプがデフォルトなのです。
そのグロスのUV樹脂に、目に見えないくらいの細か~い粒子をからめていくことによって、輝きを減らしてしまいます。
その結果「つや消し」の出来上がりとなります。
その仕組みから想像できるように、その細か~い粒子の割合を調整することにより、セミグロスという施工も可能となります。
だからその割合によって、限りなくグロスに近いセミグロスから、限りなくつや消し(マット)に近いセミグロスまで、理論上は可能となりますね。。
2種類の施工方法
UVコーティングの施工方法には2つのやり方があります。
1.溶剤
多くの業者が採用しているのが溶剤と呼ばれる施工方法で、UV樹脂をアルコールの類いで伸ばして床に塗っていきます。
アルコール等で樹脂を溶かすから「溶剤」ですね。
2.無溶剤
もう1つは無溶剤と呼ばれる施工方法で、これはUV樹脂をそのまま床に塗っていきます。
樹脂をアルコール等で溶かさないから「無溶剤」です。
作業の違い
UV樹脂というのは非常にドロっとした液体で、イメージのしては水飴のような感じです。
これを厚さコンマ何ミリの世界で平滑に塗っていくのは、技術的的にも最初は難しい部分があります。
対してアルコールで溶かして塗っていくと、、
例えば、水飴にお湯を入れてサラサラにすると平たく塗りやすくなることは想像できるように、技術的には少し易しくなります。
文章の流れでわかるかと思いますが、大手の業者はこの「溶剤」という施工方法を採用しているところが多く、私たちは「無溶剤」で施工しています。
大手の場合、職人さんも多いでしょうし、新しく入ってきた人に覚えてもらいやすいため、という側面が強いのだろうと思っています。
これは決して溶剤派の職人さんの仕事を「簡単」と、貶しているわけではありませんよ。
溶剤、無溶剤ともに、下準備の手順こそ違えど、手間は同じですし、溶剤での素晴らしい施工も見させてもらったこともあります。
年季の入った職人さんの仕事というものは、施工方法を問わず、素晴らしいものです。
つや消しを施工する業者が少ない理由
と、長々と前提を書いてきましたが、つや消しUVコーティングを施工できる業者が少ない理由はズバリ2つです。
1.溶剤での施工に対応していない
施工方法には溶剤と無溶剤の2種類があると書きましたが、今現在において、アルコールで伸ばしていく「溶剤」という施工方法に対応しているつや消しのUV樹脂が、存在しないのです。
だから、私たちのように「無溶剤」というマイノリティな施工方法を採用している業者のみが、つや消しタイプを施工できる限られた業者となります。
私たちが無溶剤で施工している理由は、溶剤と無溶剤だと揮発性物質を使用しない分、健康面・安全面で無溶剤の方が上だからです。
まずはお客さまの安全第一と、無溶剤を選択した私たちの親方高野社長の副産物でしょうか(笑)
社長は最初から狙っていたと言うでしょうが(笑)
2.つや消し用の細かい粒子をならしていく技術
ドロッとしたUV樹脂を平滑にしていく技術もそうですが、つや消し用の細か~い粒子をならしていくという作業が非常に難敵でして、、
実はここは門外不出を徹底されており、高野社長の人脈で得ることができた、実は特殊なノウハウだったりするのです。
グロスタイプと同じく、塗った後の変なラインが残ってしまわないようにしたり、塗りムラが出ないようにしたりは同じですが、その質が少し違うといった感じですね。。
まとめ
といったように、つや消しUVコーティングを施工可能な業者が少ない理由は、明確にあります。
ドヤっているわけではないですけどね。いや、ドヤっていますね(笑)
つや消しでマットなUVコーティング、おすすめですよ~
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